
素材の話、その1
ヒノキが選ばれてきた理由。
ヒノキは古くから寺院建築や仏像彫刻に使われてきた木材だ。木目が細かく通っていて、彫刻刀の入りが滑らかになる。乾燥後の狂いが少なく、長く形を保ちやすいことも、仏像に向いている理由のひとつ。独特の芳香があり、時間が経つほど飴色へと変化していく。

素材の話、その2
極小仏に、ツゲが宿る。
ツゲは成長がゆっくりで、木目が詰まった硬い木材だ。この緻密さのおかげで、指先ほどの小さな仏像でも、顔の表情や衣の皺まで彫り込める。印鑑や将棋の駒にも使われてきた木材で、細部を刻む仕事と相性がいい。
顔つきが違うのには、理由がある。
菩薩・明王・天部・高僧。
悟りを開く一歩手前で、人々を救うために修行を続ける存在とされる。だから表情は穏やかで、装飾豊かな姿で表されることが多い。
穏やかに導いても聞き入れない者を、力づくで救うとされる存在。怒りの表情と燃え盛る炎を背負う姿は、その役割を映している。
仏教の世界を守護する神々とされる。武人のような姿や、複数の顔・腕を持つ姿で表されることが多く、力強さが際立つ。
実在した僧侶の姿を写した像。写実的な表情やしわまで彫り込まれ、その人物の人柄が伝わるように作られている。

色の話
仏像は、もともと色鮮やかだった。
今は木肌や金属の色がそのまま見える仏像も多いが、多くの仏像は本来、彩色や金箔で飾られていた。長い年月の中で色や箔が剥がれ落ち、素地が見える姿になったものも少なくない。彩色が施された仏像は、当時に近い姿を今に伝えている。
よくある質問
仏像を選ぶ前に、知っておきたいこと。
選び方
置く場所の広さや好みの大きさで選ぶとよい。大きめの仏像を安置したい場合はヒノキ、手元に置いて日々眺めたい場合はツゲが向いている。
好みの問題だが、彩色ありは当時の姿に近く華やかな印象、彩色なしは木そのものの質感を楽しめる。部屋の雰囲気に合わせて選ぶ人が多い。
柔らかい布で軽く埃を払う程度で十分。直射日光や湿度の高い場所を避けると、木の風合いを長く保てる。



















